毎年12月下旬に開催される有馬記念は中央競馬の1年の総決算レースとしても知られるレースで、この日は競馬ファンはもちろんのこと、普段競馬をやらないという人も馬券を購入することが多いお祭りのようなレースです。そんな有馬記念は年の暮れに開催されるということもあり、その一年の世相を反映した内容にちなんだサイン馬券の予想記事が沢山掲載されたり、有馬記念の表彰式のプレゼンターとして登場する芸能人や著名人にちなんだサイン馬券が話題になります。
また、有馬記念では翌日のスポーツ新聞などにも勝ち馬と世相・時事ネタを結びつけるような内容の記事も内容も多く掲載されます。TwitterなどのSNSでも盛り上がっているのを見かけたことがあるという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな有馬記念では、普段はサイン馬券は買わないという人もサイン馬券を購入することが少なくありません。また、普段競馬をやらないという人からすると競走馬の走りを見たり、血統や騎手、データから予想することは難しいため、サイン馬券を購入するということも多いようです。
「たまたま当たっただけ」と言われるサイン馬券ですが、このように、サイン馬券にはサイン馬券の楽しみ方もあるのです。
この記事では2019年の有馬記念で予想されるであろうサイン馬券について、そして今までに実際に話題になった有馬記念のサイン馬券の実例をご紹介させていただきたいと思います。
有馬記念のサイン馬券について気になっているという方や、これからサイン馬券で馬券を購入しようかと考えている方は是非参考にしてみてください。
有馬記念とは
有馬記念はJRAが中山競馬場で開催する芝2500mのG1レースです。1956年12月23日に創設されてから長きに亘って一年の総決算レースとして数多くの競馬ファンから愛されています。 1着賞金は3億円と、賞金額もかなり大きいレースで、中山競馬場は沢山の人で埋め尽くされます。
有馬記念の特徴とも言えるのが人気投票です。人気投票を行い、競馬ファンによる投票が多かった競走馬は優先して有馬記念に出走することが出来るというもので、多くの競馬ファンに愛されるスターホースがたくさん出走するため大きな話題になります。
人気投票の結果発表や枠順抽選会など、レース前にも競馬ファンが盛り上がることが出来るイベントがいくつも用意されており、人気投票が行われる頃になるとサイン馬券による予想の話題も多く挙がるようになります。
2019年の有馬記念のサイン馬券
では12月22日に開催される2019年の有馬記念のサイン馬券はどうなっているのでしょう?まずは出走馬と騎手を見てみましょう。
- アーモンドアイ(C.ルメール騎手)
- アエロリット(津村明秀騎手)
- アルアイン(松山弘平騎手)
- エタリオウ(横山典弘騎手)
- キセキ(R.ムーア騎手)
- クロコスミア(藤岡佑介騎手)
- サートゥルナーリア(C.スミヨン騎手)
- シュヴァルグラン(福永祐一騎手)
- スカーレットカラー(岩田康誠騎手)
- スティッフェリオ(丸山元気騎手)
- スワーヴリチャード(O.マーフィー騎手)
- フィエールマン(池添謙一騎手)
- リスグラシュー(D.レーン騎手)
- レイデオロ(三浦皇成騎手)
- ワールドプレミア(武豊騎手)
- ヴェロックス(川田将雅騎手)
枠順はまだ決定していませんが、出走馬は以上の16頭となっています。
2019年の有馬記念のサイン馬券としては絶対に外すことが出来ないのが天皇陛下の即位で生まれた新元号である「令和」ではないでしょうか。一体どんな元号になるのかと大きな話題になりましたが、今となってはすっかり令和が定着しましたね。今年の漢字にも「令」が選ばれたことから「レイ」は強いサインの1つと言えるでしょう。
「レイ」と言えばもちろん、有馬記念をラストランに引退することが決まっているレイデオロです。鞍上は三浦皇成騎手に決定しました。また、レイデオロは昨年の天皇賞秋でも勝利していることにも注目です。
更に、今年はイチローが引退を発表し話題になった年でもあります。レイデオロも有馬記念を最後に引退するということで、最近は結果を残すことが出来ていませんが、華麗な復活を果たして有終の美を飾るという可能性もあるのではないかと囁かれています。また、レイデオロの他にもリスグラシュー、クロコスミア、アルアイン、アエロリット、シュヴァルグランも有馬記念をラストランとすることを表明しています。
今年はラグビーワールドカップも大きな話題になっただけでなく、野球のプレミア12も開催されたためワールドプレミアもサインだと言えます。また、今年の有馬記念の一番の有力馬と言えばやはりアーモンドアイですが、ラグビー日本代表にはブレイブ・ブロッサムズという愛称があり、桜花賞を制したアーモンドアイのサインであるとも考えられます。
netkeibaでは競馬ファンに「有馬記念のサイン馬券」というアンケートを実施。それに寄せられたサイン馬券としては、以下のようなものもありました。
【数字・色連想サイン】
「消費税8%→10%、8番10番」と、消費税増税サインがあるのでは? という声も。また、「消費税の税率が動く年は4番人気が来る。89年イナリワン(4番人気)、97年シルクジャスティス(4番人気)、14年ジェンティルドンナ(4番人気)」と、当日の単勝オッズが見逃せないサイン馬券が。引用元:【有馬記念予想】 “令”和だから“レイ”デオロ? そんな単純には決まらないサイン馬券アラカルト/JRAレース展望
考えられるサインはいくつもあるためなかなか難しいところですが、自分の予想と合わせて馬券購入の参考にしてみてはいかがでしょうか。
有馬記念の過去のサイン馬券実例5つ
ここからは有馬記念で実際にあった過去のサイン馬券についてご紹介させていただきたいと思います。
サイン馬券を買う人も多い有馬記念では、過去にいくつものサイン馬券が登場しています。普段はサイン馬券を購入しないという人も、この過去のサイン馬券の実例を見たらサイン馬券を購入したくなってしまうかもしれませんよ。
有馬記念のサイン馬券実例その1「今年の漢字」
2012年は今年の漢字として「金」が選ばれました。この年の有馬記念にはゴールドシップが出走することが決まっており、更に有力馬であること、名前に「金」が付くことからサインではないかと言われ、実際にレースでもゴールドシップが優勝しました。
その後、2016年も今年の漢字は「金」となり、その年の有馬記念ではゴールドアクターや2016年に中山金杯と金鯱賞で優勝したヤマカツエースが勝つのではないかという記事もいくつも登場しましたが、結果は3着ゴールドアクター、4着ヤマカツエースという結果となりました。
有馬記念のサイン馬券実例その2「北京オリンピック」
2008年は1着は1番人気のダイワスカーレットとなっていましたが、2着に入ったのは14頭中14番人気と一番最低の人気だったアドマイヤモナークでした。2008年は8月8日に北京オリンピックが開催されたことから枠番連勝の(8)(8)が売れ、この配当は18640円だったのに対して、馬番連勝の(13)(14)の配当が29490円と、大きな差が生まれました。
有馬記念のサイン馬券実例その3「アメリカ同時多発テロ事件」
有馬記念のサイン馬券の話の中でも最も有名で、多くの人に知られているのがアメリカ同時多発テロ事件9.11ではないでしょうか。不謹慎であるということからこのサイン馬券で的中したという話が当時話題になることはなかったものの、振り返って語られることは非常に多いです。
アメリカ同時多発テロ事件が発生したのは2001年ですが、その年の菊花賞ではマンハッタンカフェが逃げるマイネルデスポットをとらえて勝利しました。そして、その年の有馬記念ではマンハッタンカフェが1着、アメリカンボスが2着というワンツーフィニッシュに。
マイネルデスポットは冠名のマイネルに独裁者という意味のデスポット(despot)という言葉を組み合わせた名前。マンハッタンカフェのマンハッタンというのはアメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市の地区名でテロ攻撃を受けた超高層ビル、エンパイア・ステート・ビルディングがあった地区でした。アメリカンボスはそのままアメリカのボスで大統領という意味です。
このように3頭ともテロに関連するというサイン理論の典型的な的中実例だったのです。
有馬記念のサイン馬券実例その4「横綱白鵬翔」
2010年の有馬記念表彰式プレゼンターは横綱白鵬翔でした。そして、この時に買ったのが1枠の白い帽子のヴィクトワールピサ。更に、ヴィクトワールピサの母はホワイトウォーターアフェアであるなど、「白」がサインとなったレースでした。
有馬記念のサイン馬券実例その5「長嶋茂雄」
2014年に来賓として中山競馬場に長嶋茂雄が来場しました。この年の有馬記念で優勝したのはジェンティルドンナでしたが、ジェンティルドンナと長嶋茂雄の誕生日は同じ2月20日で、誕生日がサインとなっていたのです。
まとめ
以上、有馬記念のサイン馬券についてご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?サイン理論は初心者が予想しやすい方法でもありますが、サイン理論に関する本も沢山出版されるなど、奥が深い予想方法でもあります。
1年の締めくくりであり、お祭り的なレースでもある有馬記念はレース展開予想もそうですが、どんなサイン馬券がくるのかと考えることが出来るのも楽しみの1つと言えるのではないでしょうか。
今年は令和ということで、レイデオロとワールドプレミアの「令和馬券」がかなり注目されているようですね。
サイン馬券の購入方法には様々な方法がありますが、自分が「これだ!」と思えるようなサインを見つけたら、実際にサイン馬券を購入してみるのもいいかもしれません。